蔵元がネットショップを始めるべき5つの理由

蔵元がネットショップを始めるべき5つの理由

酒販店とのつながりもあり、昔は蔵元の直接販売ということはある意味タブーとされていました。実際にいまでもその名残はあるように感じますが、一方でネット通販が盛んになり蔵元は酒販店に頼らない方法で売上を確保していけるインフラが今整いつつあります。

今回は今からでも蔵元が直接販売のネットショップを運営するべき5つの理由についてご紹介したいと思います。

酒販店よりも自社のお酒に対しての深い情報を持っていること

自社のお酒に対して、他のだれよりも深く幅広い情報をユーザーに届けることができるのが製造もとである蔵元です。どんなに付き合いが長い酒販店であったとしても、何年も製造の現場に立っている人間のほうが自分の作っているお酒に対しての情報を持っていて当然です。

どのような原材料をつかって、精米度合いにこだわり、利用する麹やもろみの温度管理、そしてどのような水をつかっているのかというこだわり全てを他のだれよりも作り手は知っているはずです。

よく大型スーパーなどのでお酒のポップなどに手作りとみられる蔵元の一筆があるだけでも、ちょっときになるお酒になるのもお酒好きの事実です。

ターゲットとなるお酒を飲む人、これから飲もうという人たちにまずは直接の思いをストレートに伝えられる場所がネットであると考えます。ですので、山奥にある蔵元であればあるほどこだわりの情報を直販サイトで発信してみてください。必ずファンができるはずです。

リアルタイムや思いを伝えるツールが沢山ある

昔と比べると、はるかにリアルタイムで作り手の気持ちを簡単に発信できるツールやインフラが今整ってきています。具体的にはネット販売の場所もそうですが、SNSなどのツールがより手軽にそして多くの人たちが日常的に使うようになってきています。

今までは小難しいホームページやら、その前の時代であればダイレクトメール通販などを使って手書きやチラシ屋にたのんで作ってもらったチラシなどを送付していたりと思いを伝えるだけでも多額のコストがかかっていました。

しかし、最近ではインスラグラムやツイッターなどをつかって、手元のスマホ一つで簡単に作り手の状況や思いなどを配信することができるようになりました。

一方て作り手の現場によると、どうしても作りに専念してしまうような人が多くツイッターやインスタといった横文字自体にそもそも抵抗がありすることができない人が多く、なんと呟いていいかわからないしどのようなタイミングで投稿すればいいかもわからないと言われます。

こんなときにアドバイスするのは「あなたの作りに対する当たり前を呟いてください」と言います。

作り手である蔵子や杜氏などは最近では少なくなってきましたが、彼らの作りの日常生活そのものがある意味でお酒作りに関わらない購入者にとっては非日常であり興味深い情報できっとあるはずです。もちろん投稿するには少しコツがいるもの事実ですが、今回はここについては触れません。

価格設定も他よりも自由にすることができる

酒販店に卸している価格で販売することは正直難しいところもありますが、その分送料分を値引くことも可能であるように感じます。そうすることで、購入する人にとってもちょ直接ネットで購入する方が安くそして嬉しく感じるものです。

またネット販売において認識の違いがあるかもしれませんが、購入者が必ずしも一般家庭の人間であるとは限りません。飲食店さんであったり、別の酒販免許をもつこだわりの店舗だったりもするので大量注文ということも価格設定によってはすることができます。

オリジナル商品や新商品のテストマーケティングとして利用できる

蔵元において時には、新しい商品を作りたいと思うこともありますが試供品を作成するまでに時間がかかります。しかしネット販売である程度の顧客を抱えているようになれば、ネット通販でネット通販オリジナルとして販売し反響を確認することができます。

もちろん、新規顧客ではなく既存のリピーターの方に対していつものお礼という形でプレゼントしてアケートをとるという方法でもいいかもしれません。

そうすることで、新しい商品がどのような世代に受けるのかということがわかりますのでお客様と一緒に新しい商品を開発していくメリットもあります。

安定した売上を確保することができるようになる

最後のメリットですが、自社での直接販売であるネット販売の売上をある程度上げることができればある意味安定した収入を確保することが可能です。ひと昔前であれば、酒販店さん巡りをして営業活動をしていたり、時には催事場に顔を出したりとすることもあるかもしれませんが、ネット通販で売上をあげている酒販店さんであれば月商1000万円はかなりいるのではないでしょうか。

経済産業省の調べによると、ちなみにEC業界における飲食市場規模は2018年で1兆円となり市場の伸び率も前年比で8%となっており、さらにEC化率は2%程度。つまり競合がほとんどいない状況です。

まとめ

ネット販売を蔵元が始める理由は、まさにこの5つの理由からです。そしてこの5つの理由についてわかっていたとしても製造というものは現場が忙しく新しいことをするもの大変だということもわかります。しかし、今市場規模が伸びてきていて競合がいないいまだからこそ、新規参入のために人材を割いてみてはいかがでしょうか。