子ども向けのオンライン英会話を調べていると、クラウティとKimini英会話という似た名前のサービスが並んで出てきます。どちらも学研が関わっていて、どちらも学研の教材を使う。それなのに料金体系も対象も違うので、「結局どっちを選べばいいのか」で手が止まります。
結論を先に言うと、この2つは競合ではなく、狙っている家庭がまったく違うサービスです。決め手になるのは「何人で使うか」と「子どもが何歳か」の2点だけ。この記事では、両社の公式サイトで確認した料金プランを並べたうえで、人数別の総額シミュレーションまで出して、どちらを選ぶべきかを明確にします。
結論:1人ならKimini、2人以上ならクラウティ
先に結論をまとめます。
- 子ども1人だけで使うなら、回数が明確で予習復習まで組まれているKimini英会話
- 兄弟や親子など2人以上で使うなら、1契約を家族6人で分けられるクラウティ。2人で月5,610円、3人なら月8,360円の差が出る
- 未就学児で25分もたないなら、10分レッスンを選べるクラウティ一択
- 学習として積み上げたい・英検を見据えているなら、カリキュラムが体系化されたKimini英会話
料金の絶対額だけを見ると、1人利用ではKiminiのほうがやや安く、複数人利用ではクラウティが圧倒的に安くなります。この逆転が起きる理由が、両者の設計思想の違いそのものです。
なぜ学研は似たサービスを2つ持っているのか
そもそもの疑問から片付けます。KiminiもクラウティもGakkenグループのオンライン英会話で、教材はどちらも学研の制作物がベースです。それでも別ブランドとして運営されているのは、売り方の単位が違うからです。
- Kimini英会話=「1人の学習者」に売るサービス。学校の授業のようにコースがあり、予習・復習・修了テストがシステムに組み込まれている。1アカウント=1人が前提
- クラウティ=「1つの家庭」に売るサービス。1契約を家族6人まで分け合える。ゲーム要素のあるレッスンがあり、幼児から祖父母まで同じアカウントで使える
つまり、Kiminiは「英語塾のオンライン版」、クラウティは「家族で契約する光回線」に近い発想です。この違いを理解すると、以下の比較がすべて腑に落ちます。
料金プランを並べて比較する
まず両社の料金を素直に並べます。金額はいずれも税込、2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されているものです。
Kimini英会話の料金プラン
| プラン | 月額(税込) | レッスン回数 | 受講できる時間 |
|---|---|---|---|
| スタンダードPlus | 7,480円 | 毎日1回 | 6:00〜24:00 |
| スタンダード | 6,380円 | 毎日1回 | 6:00〜24:00 |
| ウィークデイPlus | 5,940円 | 平日1回 | 9:00〜16:00 |
| ウィークデイ | 4,840円 | 平日1回 | 9:00〜16:00 |
| 月8回 | 4,840円 | 月8回 | 6:00〜24:00 |
| 月6回 | 3,630円 | 月6回 | 6:00〜24:00 |
レッスンは全プラン1回25分で統一されています。プランの幅が広く、「週1〜2回でいい」という家庭でも月3,630円から始められるのが強みです。
クラウティの料金プラン
| プラン | 月額(税込) | 1日のレッスン回数 | 受講できる時間 |
|---|---|---|---|
| スタンダード | 7,150円 | 最大2回 | 5:00〜24:00 |
| プレミアム | 10,780円 | 最大4回 | 5:00〜24:00 |
| スタンダード・DAYS | 4,950円 | 最大2回 | 5:00〜16:00 |
| プレミアム・DAYS | 8,800円 | 最大4回 | 5:00〜16:00 |
クラウティはレッスンを10分と25分から選べます。そして最大のポイントが、全プランで家族6人までアカウントを分け合えることです。表の「1日のレッスン回数」は契約全体の枠であり、1人あたりではありません。
同じ「毎日受けられる」でも中身が違う
ここが読み違えやすいところです。Kiminiの「毎日1回」はその1人が毎日1回受けられるという意味。クラウティの「1日最大2回」は家族全員で合計2回という意味です。
したがって、1人で毎日たっぷり受けたいならKimini、複数人で1日1回ずつ回したいならクラウティという住み分けになります。子ども1人がクラウティのスタンダード(7,150円)を契約して毎日2回受けるのは、Kiminiのスタンダード(6,380円)で毎日1回受けるより高くつくうえ、幼児が1日2回受けるのは現実的ではありません。
決定的な違い1|家族シェア(6人 vs 不可)
両者を分ける最大の要素がこれです。
- クラウティ:全プランで家族6人までアカウントを共有できる
- Kimini英会話:兄弟シェア不可。1アカウントにつき1人
子どもが1人ならこの差は関係ありません。しかし2人目が加わった瞬間、Kiminiは契約が2本必要になり、月額が単純に2倍になります。
人数別|1か月あたりの総額シミュレーション
「1人が1日1回レッスンを受ける」という同じ条件で、人数を変えて総額を計算します。Kiminiはスタンダード(6,380円)を人数分、クラウティは必要な回数枠のプランを1本で計算しました。
| 使う人数 | Kimini英会話 | クラウティ | 月の差額 | 年間の差額 |
|---|---|---|---|---|
| 1人 | 6,380円 | 7,150円 | Kiminiが770円安い | 9,240円 |
| 2人(兄弟) | 12,760円 | 7,150円 | クラウティが5,610円安い | 67,320円 |
| 3人(兄弟+親) | 19,140円 | 10,780円 | クラウティが8,360円安い | 100,320円 |
| 4人(家族全員) | 25,520円 | 10,780円 | クラウティが14,740円安い | 176,880円 |
1人のときはKiminiが770円安いだけですが、2人になった瞬間に5,610円ひっくり返ります。3人なら年間10万円、4人なら年間17万円の差です。
しかも日中しか使わないなら、クラウティはDAYSプラン(4,950円/8,800円)でさらに下がります。在宅勤務の親が昼に、子どもが幼稚園から帰った15時台にという使い方なら、4人でも月8,800円で収まる計算になります。
逆に言えば、子どもが1人で、今後も増やす予定がないなら、家族シェアは価値を生みません。その場合はKiminiの月6回3,630円や月8回4,840円という細かいプランのほうが、無駄なく使えます。
決定的な違い2|レッスン時間(10分が選べるか)
意外に効いてくるのがこれです。
- クラウティ:10分と25分から選べる
- Kimini英会話:全プラン25分固定
3〜5歳の子どもにとって、画面の前で25分集中し続けるのはかなりの負荷です。後半は明らかに上の空になり、最後は椅子から降りてしまう——というのは、幼児のオンライン英会話でごく普通に起きることです。
10分レッスンには、この年齢帯に対して2つの効果があります。
- 「最後まで座っていられた」という成功体験で終われる/25分で崩れると、親も子も「今日はダメだった」という記憶になります。10分で気持ちよく終わるほうが、翌日につながります。
- 1日2回に分けられる/朝10分・夕方10分という受け方ができます。同じ20分でも、25分1本より定着しやすい年齢があります。
一方、小学生以上で25分が問題なくもつなら、この差は消えます。むしろ25分固定のほうが1回あたりの学習量が多く、進度は速くなります。
決定的な違い3|カリキュラムの思想
教材はどちらも学研ベースですが、組み立て方が正反対です。
| 観点 | Kimini英会話 | クラウティ |
|---|---|---|
| 進め方 | コースを選ぶと順番が自動で決まる | その日の気分で教材を選べる |
| 予習・復習 | システムに組み込まれている | 基本はレッスンのみ |
| ゲーム要素 | 少ない | ゲームレッスンあり |
| 向く子 | 積み上げが好き/英検を狙う | 飽きやすい/まず英語を好きにさせたい |
| 親の関与 | 進捗を見るだけで済む | 教材選びに関わる場面がある |
Kiminiは「今日は何をやるか」を考えなくていいのが最大の楽さです。コースを選べば予習動画→レッスン→復習という流れが自動で回るので、親が毎回教材を選ぶ必要がありません。学習の進捗も可視化されます。
クラウティは「今日はゲームにしよう」と切り替えられるのが強みです。子どもの機嫌や疲れ具合に合わせて負荷を変えられるので、離脱しにくい。ただし、放っておくと簡単な教材ばかり選んでしまい、伸びが止まることもあります。
「続けさせる工夫を親がしたくない」ならKimini、「続けさせるためなら親が舵を取る」ならクラウティ、という選び方が実態に近いと思います。
受講できる時間帯の違い
細かいようで、共働き家庭には効いてくる項目です。
| Kimini英会話 | クラウティ | |
|---|---|---|
| 通常プラン | 6:00〜24:00 | 5:00〜24:00 |
| 安いプラン | ウィークデイ:平日9:00〜16:00 | DAYS:5:00〜16:00(土日も可) |
注目すべきは安いプランの制限のかかり方です。Kiminiのウィークデイは「平日のみ・9〜16時」。土日はまったく使えません。対してクラウティのDAYSは「5〜16時」ですが土日も使えます。
つまり、平日は保育園・学校で日中に受けられない家庭の場合、Kiminiのウィークデイは事実上選べません。一方クラウティのDAYSなら「土日の午前中にまとめて」という使い方ができます。ここを見落として安いプランを契約すると、ほとんど使えないまま月額だけ払うことになります。
無料体験の違い
- Kimini英会話:10日間の無料体験(時期により40日間のキャンペーンあり)
- クラウティ:8日間の無料体験
どちらも十分な長さですが、両方を同時に体験しないことをおすすめします。子どもが混乱しますし、比較になりません。片方を8〜10日試し、いったん止めてからもう片方を試すほうが、判断材料としては正確です。
体験中に見るべきは「楽しそうか」だけではありません。予約が希望の時間に取れるかを必ず確認してください。平日18〜21時は両社とも最も混む時間帯です。ここで取れないなら、契約後も同じことが起きます。
【診断】あなたはどちらを選ぶべきか
ここまでの内容を、判断の順番に並べ直します。上から順に当てはまるものを探してください。
クラウティを選ぶべき家庭
- 2人以上で使う(兄弟、または親も一緒に)→ 月5,610円以上の差が出るので、他の条件を見るまでもありません
- 子どもが3〜5歳で、25分もつ自信がない→ 10分レッスンが選べるのはクラウティだけ
- とにかく英語を嫌いにさせたくない→ ゲームレッスンで逃げ道を作れます
- 土日の日中に受けたい/費用を最優先したい→ DAYSプラン4,950円が最安の選択肢になります
Kimini英会話を選ぶべき家庭
- 子ども1人だけで使う→ 家族シェアに払う理由がなく、細かいプランで無駄なく使えます
- 週1〜2回で十分→ 月6回3,630円は、クラウティの最安プランより安い
- 小学生以上で、学習として積み上げたい→ コース制と予習復習のシステムが効きます
- 親が教材選びに関わりたくない→ 進捗を見るだけで回ります
迷ったときの目安として、「今後3年以内に、下の子や自分も使う可能性があるか」を考えてみてください。少しでもあるならクラウティ、絶対にないと言い切れるならKimini。これが最も後悔の少ない分け方です。
よくある質問
クラウティとKiminiは同じ会社ですか?
どちらもGakkenグループのサービスで、教材にも学研の制作物が使われています。ただし運営ブランドは別で、料金体系・アカウントの考え方・カリキュラムの組み方はまったく違います。「同じ会社だから中身も似ている」と考えると選択を誤ります。
クラウティの家族シェアは、同時に受講できますか?
プランの回数枠は「1日あたり最大2回(または4回)」なので、その枠内であれば家族の誰が使っても構いません。ただし予約は枠の取り合いになるため、人数が多いほど希望時間の確保は難しくなります。4人で使うなら、あらかじめ曜日や時間帯を割り振っておくほうが揉めません。
兄弟でKiminiを使いたい場合、割引はありますか?
Kiminiは1アカウント1人が前提で、兄弟シェアはできません。2人で使うなら契約を2本持つことになり、月額はそのまま2倍です。兄弟で使うことが決まっているなら、この時点でクラウティを選んだほうが合理的です。
どちらもフィリピン人講師ですか?
はい、どちらも非ネイティブ講師が中心です。ネイティブ講師にこだわるなら、この2社は候補から外れます。その場合は講師が全員ネイティブのCambly Kidsや、ネイティブ枠を選べるNovakidを検討することになります。ただし料金は一段上がります。
途中で乗り換えることはできますか?
どちらも月額制なので、解約して別サービスに移ること自体は可能です。ただし子どもは環境が変わると一度リセットがかかります。講師との関係や画面の慣れも学習資産のうちなので、「安いから移る」という判断は慎重に。特に、下の子が生まれる予定があるなら、最初からクラウティにしておくほうが乗り換えのコストを払わずに済みます。
まとめ
クラウティとKimini英会話は、同じ学研系でありながら「1つの家庭に売る」か「1人の学習者に売る」かという点で設計が分かれています。だから比較は難しくありません。使う人数を数えるだけで、ほぼ答えが出ます。
2人以上で使うならクラウティ。月5,610円、年間67,320円の差は、他のどの要素よりも大きい。子どもが3〜5歳で25分もたないかもしれない場合も、10分レッスンが選べるクラウティです。
逆に子ども1人だけなら、Kiminiの月6回3,630円という細かいプランと、予習・復習まで組まれたコース制のほうが無駄がありません。特に小学生以上で「学習として積み上げたい」なら、Kiminiの体系性は明確な強みになります。
最後にもう一度だけ。安いプラン(Kiminiのウィークデイ、クラウティのDAYS)を選ぶときは、受講できる時間帯に本当に受けられるかを必ず確認してください。ここを見落とすと、使えないまま月額を払い続けることになります。
※料金は2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されている税込価格です。プラン内容・キャンペーンは変更されることがあるため、申込前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
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